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ルール 32 . | . |
| あれから少しずつ変わっていっている自分。 他人事のように俯瞰すればその変化を良かったと思える余裕はあっても、自分の事として考えた時まで平静ではいられない。 「…じゃあなんでおまえ、そんなに責任を感じてる?」 抑えようとして果たしきれない行のその昂ぶりは、普段の彼を知っている仙石にこそよくわかる。表面上はクールに見えても時々爆発しそうになる、それは行が過去に自分で殺しきれなかった人間らしさだ。 だからこそ、仙石はそんな行の感情に引きずられ、一緒に暴走しそうになる自分の心にブレーキをかけて、努めて冷静に問うた。 本当は叫びたかった。その胸倉を掴んで、怒鳴ってしまいたかった。怒りからではなく、あまりにいたたまれなくて。 任務だから、必要だから、自分の身を守るために、手出しできる状態ではなかったから、間に合わなかったから。 理由なんていくらでもある。それも、すべて言い訳でない「事実」の理由が。 けれど、おまえはそうやって、自分のしてきたことに落とし所を見出して、痛みから逃れようとしなかった。関わった以上、それはどんな理由があろうが自分で責任を取るしかないと、そう思っている。それはなんでだ? 大声で叫んでしまいそうな、今にもこの情動に突き動かされてしまいそうな、そんな自分を無理やりねじ伏せる。声に出さなかった分だけよけいに灼熱するその疑問の答えは、訊くまでもなくわかっているのだ。多分、行も自身も。 「それは…」 行は先を言い澱んだ。唇を噛み、仙石から目を逸らす。やはりそうなんだろう、わかっているのだ、その答えは。 けれど、それを明文化してしまうことは、もしかしたら自分で自分を赦してしまうことに繋がるのかもしれない、だから行はそれを考えることを封じた。 痛みをおぼえる罪の意識だけを忘れないように、そしてその「理由」は思考の隅に押しやってしまって。 |
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